日記

【真庭なりわい塾体験記】自分と向き合った2年間【塾生募集中】

こんにちは。
岡山県真庭市の移住支援員、フジモトです。

今回は僕が移住するきっかけとなった「真庭なりわい塾」について紹介します。

真庭なりわい塾は

  • 農山村に移住するきっかけがほしい
  • 半農半Xな暮らしがしたい
  • これからの自分の生き方を模索したい

こんな方におすすめの人材育成塾です。

ぼくは真庭なりわい塾の卒塾生(2期生)です。

当時の僕は学生でしたが、「就職」という大きな選択を考えるうえで、なりわい塾の2年間はとても有意義でした。

だからこの記事では、僕が真庭なりわい塾に参加して感じたこと・体験したことを紹介したいと思います。

真庭なりわい塾が気になっている方、田舎暮らしに興味のある方、今後の生き方を模索したい方はぜひご一読を。

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真庭なりわい塾とは

出典:真庭なりわい塾ホームページ

真庭なりわい塾とは、農山村をフィールドに、はるか昔から紡いできた暮らしに学びながら、これからの生き方を模索する人材育成塾です。

5期生は真庭市北房(ほくぼう)地域が舞台ですが、僕のときは中和(ちゅうか)地域がフィールドでした。

中和地域は、里山の風景が広がる源流域の村です。
長閑な農村風景が広がっていますが、ここ数年は移住者に人気。
自然農に取り組む人、カフェや里山資源を活用したスモールビジネスを営む人など、多様な人々が暮らしています。

【リンク】真庭なりわい塾ホームページ

まずはプレイベントに参加してみた

▲2016年2月に行われたプレイベント(撮影:フジモト)

僕が真庭なりわい塾を知ったのはSNSでした。

当時の僕は大学3年生。
自分のやりたいことが決まっておらず、就職か大学院への進学か、迷っていました。

ただ、「農業を軸に生活したい・自然の近くで暮らしたい」というぼんやりとした想いだけはありました。

そんなときに真庭なりわい塾を知りました。
そして直感的に「この塾に通えば、自分のやりたいことが見つかる」と感じました。

すぐにプレイベントに申し込んで話を聞いてみることに。

プレイベントでは、塾長をはじめ、なりわい塾スタッフが「真庭なりわい塾の目指すもの」や「自身の生き方」についてお話されていました。
話を聞いてますます興味を持ったので、今度は現地見学会に行ってみました。

現地見学会に行く


▲(一社)アシタカさんの作業場で取り組みについて聞く(撮影:フジモト)

現地見学会で、僕ははじめて真庭市中和地域に行きました。

中和に着いて最初に抱いた感情は「ここでどうやって生きているんだ?」でした。

バスはどんどん山の中を進み、気づけば真庭市中心部から1時間。
周囲にお店のない村で、人々はどんな生活をしているのか、当時はまったく想像できませんでした。

でも、「自然・農・食・暮らし・人」といった、僕の関心のあるキーワードをたくさん聞きました。

また、現地見学会に参加している人の中で、20代の人は少なかったのです。
だから、塾のカリキュラムで今後の生き方を考えられると同時に、社会人の先輩たちからも多くのことを吸収できると感じました。

「社会人になる前の僕にとって絶対にプラスになる」と思い、塾への参加を決意しました。

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1年目:座学


▲塾長から講義を受ける様子(出典:真庭なりわい塾ホームページ)

面接を受け、無事に合格した僕は、なりわい塾2期生として塾に通うことになりました。
塾のカリキュラムは2年間です。

まずは、1年目の講座について紹介します。
1年目は1ヶ月に1回開催されました。

時代の変化を学び、これからの生き方を考える1年目

1年目は基本的に塾長や副塾長の講義を聞く形式でした。
また、毎回ゲストをお迎えして、各回のテーマについての話を聞きました。

ゲストは中和地域の方や真庭市で活躍されている方、時には「半農半Xという生き方」の著者、塩見直紀さんなどの著名人まで。

毎回「この人の話はなかなか聞けないな」と思うくらい充実した内容でした。

講義の内容は、農山村で昔から営まれてきた生き方に学びながら、これからの生き方を考えるというものでした。
塾生同士のディスカッションタイムもあり、それぞれが講義を聞いて考えたことを熱く議論していました。

“ナリワイ”という考え方


▲伊藤洋志氏。遊撃農家をしている様子(出典:真庭なりわい塾ホームページ)

中でも印象的だったのが、ゲストに伊藤洋志さんをお招きした回でした。
伊藤さんは「ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方」の著者です。

それまでの僕は、「仕事=1人1つ」というイメージでした。
社会で働いている人は、サラリーマンか経営者しかいないと思っていました。

しかし、伊藤さんはツアーガイド・農家・ウェディングの企画運営・出版など、たくさんの仕事を組み合わせて生きていました。

僕はその話が衝撃的で、僕もいつか複数の仕事を組み合わせて生きていきたいと思うようになりました。

何か軸を持ったうえで、それに関係するいくつかの仕事をする。
ぼんやりと、今後の生き方が見えてきたような気がしました。

また、伊藤さんの本は個人的にすごくおすすめなので、働き方を変えたい方はぜひ読んでみてください。

塾生同士の交流が楽しい

提供:真庭なりわい塾

講義以外でおもしろかったのが、塾生同士の交流です。
僕が参加した当時、塾は1泊2日だったので、地域のコミュニティハウスに男女別で宿泊していました。

夜、みんなでごはんを食べながら、お酒を飲みながら、塾の内容や今後の生き方、自分のやりたいことについて語り合った時間は最高でした。

社会経験が豊富な方ばかりで、学生の僕にとっては新鮮なことばかりでした。
たくさんの意見やアドバイスもいただき、とても有意義な時間でした。

最終発表:X年後の自分

▲最終講座での発表の様子(提供:真庭なりわい塾)

1年目の最後には「X年後の自分」というテーマでの発表がありました。
1年間学んだこと・考えたことを元に、自分の今後の生き方を各自が発表しました。

僕は「社会人1年目の自分」について発表しました。
いずれは、複数の仕事を組み合わせた生き方をする。でも1度、就職して社会を見ておく」という発表をしました。

また、仕事は「農業・食・地域」を軸にすると言いました。

1年間の講義を通して、「自分のやりたいこと・生き方を見つける」という目標は達成しました。

でも塾長からは「頭で考えてばかりじゃなくて、実際に手も動かしてね」と言われました。

図星でした(笑)

2年目:実践講座

2年目は実践講座。それぞれが興味のあるコースを受講し、2か月に1回、中和地域に通う形でした。

農業講座を受講

▲農業コースの実習(提供:真庭なりわい塾)

アンケートの結果、2期生のコースは以下の3つでした。

  • 里山の恵みコース
  • 農業コース
  • 空き家改修コース

僕は農業コースを受講しました。
中和地域で農薬と肥料を使わずに農業を営んでいる高谷さんご夫妻に、農業や食について教えていただきました。

どうして農薬と肥料を使わないのか、食や地域への想い・考え、中和地域での生活など、さまざまなことを学びました。

多様な農業にふれ、自分のしたい農業を探す

高谷さんご夫妻に農薬・肥料を使わない農業を教えていただきながら、なりわい塾とは別に、他の農業も体験していました。
僕自身、どんな農業がしたいのかはっきりしていなかったからです。

果物の専業農家さん、野菜の農業法人、そして実家の兼業での稲作など。
いろんな農業の形にふれながら、自分にはどんな農業が合うのか、とにかく手を動かしていました。

最初は専業農家になりたいと思っていました。
しかし、専業になるにはハードルが高い。
農業法人も自分には合わない。

結局、一番身近にあった実家の兼業農家が、自分に一番合っていることに気づきました。

まずは慣行農法で、少しずつ農薬や化学肥料を減らしていければいいと思いました。

中和紅葉祭に出店

▲2期生で出店したときの様子(提供:真庭なりわい塾)

2年目講座の最後には、中和地域の文化祭「中和紅葉祭」に出店しました。

高谷さんの畑でとれたトマトや土居分小菜、里山チームが手に入れたネマガリダケを使って、塩以外の食材が中和産のうどんを出店しました。

乾燥トマトの優しい出汁が特徴の、ほんわりと温まるおいしいうどんでした。
地域の方とも交流でき、とても充実した時間でした。

最後はそれぞれが塾の感想・今後の生き方を発表

▲2年目の最終発表の様子(提供:真庭なりわい塾)

1年目の講座と同様に、最後はそれぞれが塾の感想と今後の生き方を発表しました。
発表といってもかしこまったものではなく、みんなで輪になって穏やかな雰囲気で行われました。

僕は1年目の最後に発表した「複数の仕事を組み合わせて生きること」に加えて、「兼業農家として農業に関わる」と発表しました。

自分の思っていた以上に今後の生き方が明確になり、社会人になることへの不安がなくなりました。

卒塾後:3つの“なりわい”を組み合わせた生き方を実践

卒塾後、1年間岡山市でサラリーマンをした後、真庭市に移住しました。

今では真庭市で移住支援員・Webライター、岡山市で農業という2拠点生活をしています。

3つの仕事はそれぞれ関連しており、移住支援・農業でインプットした知識や経験を、Webライターとしてアウトプットしています。

真庭なりわい塾で思い描いた「複数の仕事を組み合わせて生きる」生き方で、楽しく働きながら生きています。

僕の詳しい活動は、こちらの記事をご覧ください。
【リンク】当ブログ運営者「藤本一志」のプロフィール

自分の生き方を模索している若者におすすめ

▲修了証をいただいて記念撮影(提供:真庭なりわい塾)

僕としては、真庭なりわい塾は生き方を模索している20代の方々におすすめします。

塾では学びながらも、自分自身と徹底的に向き合います。
そして、スタッフや同じ塾生と意見交換することで、自分の考えを深めることができます。

今の働き方を変えたい、今後の生き方をしっかり考えたい。
こんな想いをお持ちなら、まずはプレイベントに参加してみることをおすすめします。
そして、興味を持ったら現地見学会に行き、塾に申し込んでみましょう。

まとめ:自分の生き方を見つめ直すチャンス

真庭なりわい塾の体験記と、5期生の募集について紹介しました。

  • 今の働き方を変えたい
  • これからの生き方を模索したい
  • 同じ志を持つ仲間がほしい

真庭なりわい塾は、このような想いをお持ちの方におすすめです。

実際に参加してみると、より充実した人生になったと感じます。

自分の生き方を見つめ直すチャンスなので、現状にモヤモヤしている方は、まずはプレイベントに参加してみましょう。

【リンク】

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ABOUT ME
藤本一志
岡山県真庭市の移住コンシェルジュ。岡山市から真庭市に移住し、自分と同じく真庭に移住する人をサポートしている。ブログでは、移住サポート業務の中で得た移住に関するノウハウや真庭市の魅力を発信中。また、複業家でもあり、Webライター・米農家・環境学習指導者としても活動中。趣味はランニング・カメラ・鉄道旅。 詳しいプロフィールはこちら