”複業”って聞いたことありますか?
「副業」ではなく「”複”業」です。
簡単に言うと、複数の仕事をする働き方のこと。
働き方が多様化する中で、注目されている働き方の1つです。
実は今、複業に取り組む人が増えています。
今回は、そんな複業について解説します。
また、複業のメリット・デメリットや向いている人も解説。
僕の事例も交えて紹介するので、ぜひご一読ください。
このブログを書いている人の仕事一覧
- 移住コンシェルジュ(会社勤務)
- Webライター・ブロガー(個人)
- 米農家(個人)
- 環境学習指導者(個人)
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目次
複業と副業の違い


副業とは
副業とは、本業とは別の、サブ(補助)的な仕事のことです。
会社に勤めながら、本業の後や週末に行います。
本業がメインで副業はサブという、明確な位置づけがあります。
そのため、本業が忙しくなると副業は量を減らす、または休むこともできます。
具体的な副業としては、アルバイトや農業、内職、クラウドソーシングなどがあります。
働き方改革の推進に伴って副業を解禁する企業が増えており、世間に浸透しつつある働き方です。
複業とは
複業とは、複数の仕事に取り組むことです。
副業との違いは、すべての仕事が”本業”であることです。
「サブワーク」ではなく「パラレルワーク」と呼ばれます。
副業に比べると多くの時間と労力を必要とし、責任も伴います。
また、専門的な知識やスキルも必要です。
しかし、多くの収入を得られる可能性を秘めています。
主な複業の形態としては、以下の3つがあります。
- 1社は正社員で、空き時間で複数社の業務委託を受ける
- 複数社の業務委託を受ける
- 自分で起業して経営者になる
僕は①の形をとっています。
会社に勤めつつ、Webライターや環境学習指導者として複数社と契約しています。
複業・副業の現状
副業・複業に取り組む人は増加しています。
2020年8月に発表された「在宅勤務推奨時における副業・複業者サービス利用状況調査」では、3割の人が2020年2月以降に副業・複業を開始したと答えています。
2020年2月以降は、新型コロナウイルスの感染拡大により、在宅勤務が推奨された時期です。
コロナ禍での収入源や将来の不安から、収入アップやスキルアップのために副業・複業に取り組む人が増えているのです。
また、働き方改革によって残業時間が少なくなったことも、副業・複業の増加に影響しています。
副業・複業に取り組む人はますます増え、当たり前の働き方になるでしょう。
複業のメリット


収入が増える
複業の大きなメリットは、収入が増えることです。
収入が増えると、精神的な安心感を得られます。
実際、会社の給料以外でお金をいただけると、生活に少し余裕が生まれます。
僕の場合は会社の給料で家賃や食費をまかない、複業で稼いだお金は趣味や余暇に使っています。
月に5万円、自由に使えるお金が増えると、結構生活にゆとりが生まれます。
リスクヘッジになる
複業で収入源を複数持つことは、リスクヘッジになります。
今の時代、「大手に入れば障害安泰」なんてことはありません。
大企業でも倒産する可能性は大いにあります。
実際、企業の平均寿命はどんどん短くなっています。
2021年3月時点の企業の平均寿命は23.3年。
40年以上働くことを考えると、自分の会社が絶対安泰とは言い切れません。
【参考】2020年「業歴30年以上の”老舗”企業倒産」調査(東京商工リサーチ)
また、トヨタも雇用を守るのが難しいと発言したように、終身雇用も崩壊しつつあります。
しかし、複業で会社以外の給料があると、いざというときでもある程度収入が得られます。
会社に勤めていた時間を他の複業にあてて収入アップを狙うことができますし、複業で身に着けたスキルで他社に転職することもできます。
先行き不透明な時代だからこそ、複業でリスクを分散させることは”賢い生き方”なのです。
スキルアップできる
複数の仕事を経験することで、スキルアップにつながります。
1つの仕事からは得られない知識やスキルを、他の仕事から得られるからです。
さらに、それらが相互にリンクすると、それぞれの仕事の質が上がっていきます。
僕の場合は、Webライターで得たSEOの知識を、真庭市の移住情報の発信やブログに活かしています。
また、移住サポートや農業で得た知識を、Webライティングの記事やブログで発信しています。
仕事と仕事がリンクして、さらに質の高い仕事を生み出す。
その結果、収入アップにつながるサイクルができると、仕事がさらに楽しくなります。
自己決定による幸福度アップ
個人的に複業の最も大きなメリットだと思うのが、幸福度が上がることです。
理由は、”決定権がすべて自分にあるから”です。
会社では、どうしても嫌な仕事をしなければならないシーンがありますよね。
僕も、意味のない営業、無駄に長い会議など、たくさんけありました。
仕事だからしょうがないとはいえ、ストレスに感じることも多かったです。
でも、複業の決定権は自分にあります。
「やる」「やらない」は自分で決められます。
そもそも、複業では「やりたいこと」「できること」が基準になっているので、ストレスを感じることは少なくなります。
実際、「学歴や年収より自己決定が幸福度を上げる」という調査結果もあります。
【出典】お金や人脈以上に大きな「複業」の本当のメリット(東洋経済オンライン)
僕も「自分がやりたいから」という理由でWebライター・ブロガーを始めました。
引き受ける仕事も”自分がやりたいこと”を基準に選んでいるので、ストレスを感じることはほとんどありません。
むしろ仕事が楽しくなる一方で、「仕事が趣味」といってもいいくらいに。
新しいアイデアも浮かびやすくなるので、複業全体に好循環が生まれています。
幸福度を上げたいと思っているなら、自分がやりたい・できると思う複業にチャレンジしてみるといいでしょう。
複業のデメリット


自分の時間が減る
複業に取り組むと仕事の時間が増えるため、当然自分の趣味の時間は減ります。
サラリーマンだとなおさらです。
日中は会社に勤めているため、複業に取り組むのは朝・退勤後・休日のどこか。
正直、結構ハードです。
僕も複業を始めて、趣味のゲームや旅行の時間は減りました。
原稿の納期が近いときは、寝る直前までPCに向き合っていることもあります。
それでも続けられているのは、目的意識をはっきり持っているからです。
僕は複業が「田舎暮らしに興味がある人の役に立つ情報を発信したい」「田舎におもしろい人をもっと呼びたい」と思っているから、複業を続けられています。
複業を始める前に、「自分はどうして複業がしたいのか」と、目的を考えておくと続きやすいです。
自己管理能力が必要
複業は仕事量が増えるため、自己管理能力が必要です。
たくさんの仕事をこなすため、時間や健康、業務管理を徹底することが、複業を成功させるためのポイントです。
いくらやる気があっても仕事としてやり切らなければ本末転倒なので、取り組む前に慎重に検討しましょう。
おすすめなのは、ルールを決めること。
例えば、僕は以下のようなルールを決めています。
- 朝6時に起きて出勤前に仕事or読書をする
- 夜10時には仕事を終える
- 体調が悪い、やる気が出ないと感じたときは休む(ゲームやランニング、どうしようもないときは寝ます)
- がんばったらご褒美を買う(大体プリンやパフェを食べます)
オン・オフをはっきりさせると、調子を保ったまま続けやすいです。

1つの仕事にコミットできる時間が減る
複数の仕事に取り組むため、当然1つの仕事にかける労力や時間は分散します。
その結果、専業で取り組んでいる人に比べて、スキルアップや知識の習得が遅くなります。
そのため、複業で結果を出すには、1つずつ確立していくのがおすすめ。
僕の場合は、Webライターの”副業”からスタートしました。
1年くらい取り組んでSEOの知識とスキルが身に付いたと感じたので、次はブログに挑戦。
また、会社で動画撮影・編集のスキルを身に着けたので、Webライターが起動に乗ったタイミングで動画編集の仕事も開始。
こんな感じで「1つのスキルをある程度身に着けてから、次の仕事にチャレンジする」を繰り返しています。
一気にあれもこれもと手を出すのではなく、1つずつ、足元を固めていくといいでしょう。
複業に向いている人


チャレンジ精神のある人
複業はチャレンジの連続です。
クライアントの要望はさまざまで、求めらる知識やスキルも多種多様です。
それに挑戦して成果を得ることは、複業を続けるうえで大きなモチベーションとなります。
チャレンジして、考えて、成果を得る。
これを繰り返すことでスキルアップでき、人として成長できます。
挑戦心のある人は、複業に向いていると思います。
学ぶことが好きな人
複業では、新しいことへの挑戦だけでなく、知識を習得してスキルアップする必要があります。
そのため、学ぶことが好きな人も複業に向いています。
僕も本やWeb記事で新しい知識を得て、複業に活かしています。
特に本はおすすめ。
ライティングや動画編集といったスキルだけでなく、複業のコツや心得など、実践者のノウハウを学べます。
個人としてレベルアップするためにも、学ぶ姿勢を大切にしましょう。
自己管理ができる人
複業に取り組むうえで、体調やメンタル、時間の管理はとても重要です。
まず、普段から体調やメンタルを整えて、仕事の時間を確保することが必要です。
でないと、圧倒的に時間が足りません。
僕が実践しているのは、自分のキャパの8割程度の仕事量で抑えること。
少し余裕を持つことで、心身ともに健康体を維持できるようにしています。
ただ、最初から仕事量を8割に調整できていたわけではありません。
2年ほど試行錯誤を繰り返して、ようやく実践できているといった感じです。
でも、自己管理がある程度できるようになると、仕事だけでなく、生活全体の幸福度が上がります。
トライ&エラーを繰り返して、自分なりの複業スタイルを見つけてみてください。
自分で考えて行動できる人
複業は、会社のように仕事内容や業務時間が決められているわけではありません。
基本的に自分から行動しなければならないため、今何をすべきかを常に考えて動ける人が、複業に向いています。
でも、最初は何をすればいいか分かりません。
個人的におすすめなのは「ランサーズ」「クラウドワークス」などのクラウドソーシング。
自分から仕事を獲得する必要がありますが、その後はクライアントの指示通り仕事をこなすだけ。
無料で登録できるので、初心者にはおすすめです。
クラウドソーシングで何個か案件をこなすなかで感覚を掴み、活動の幅を広げていくといいでしょう。
複業は田舎では当たり前の働き方


「百姓」は複業家
「百姓(ひゃくしょう)」という言葉を聞いたことはありますか?
元々は「武士以外のすべての一般市民」を示す言葉でしたが、江戸時代以降は「農業に従事する人」というイメージで浸透しました。
田舎には、この「百姓文化」が今でも残っています。
自分の田畑を耕しながら、町で必要とされる仕事をこなす生き方が、まだまだ残っています。
そのため、複業家がたくさんいる地域が多いです。
真庭市にも複業家がたくさんいる
僕の住んでいる岡山県真庭市にも、複業家がたくさんいます。
複業に取り組んでいる人たちは、以下のような仕事をしています。
場所を問わずできる仕事
- 作家
- Webライター
- 動画編集・撮影・配信
- デザイナー
- プログラマー
田舎ならではの仕事
- 農業
- 猟師
- キャンプ場の管理運営
- 移住コンシェルジュ
あとはカフェの経営や、イベントの企画・運営をしている方もいます。
実は、僕が真庭市に移住した理由の1つも、複業という生き方に憧れていたからです。
「複業家の多い環境に行けば、自分の理想を叶えられるかも!」そう思って移住しました。
その結果、仕事の時間は増えましたが、自分がどんどん成長している感覚がして、充実した暮らしを送れています。
「複業に挑戦したいな」という方は、複業家が多い環境に行くこともおすすめです。
複業で未来を切り開こう!
今回は複業について解説しました。
複業は多様な働き方の1つとして注目されています。
でも、実際は徹底した自己管理が求められるなど、大変なことも多いです。
しかし、複業で得られる経験やスキルは、あなただけのものです。
大切なのは、日々学び、考え、行動する意欲と姿勢です。
複業という生き方を確立できれば、きっとあなたの未来もより明るくなるでしょう。
まずは「これ!」という仕事を1つ決めて、そこから広げていくことから始めましょう!
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