漠然と地方移住に興味はあるけど、どこから手をつけたら良いか分からないから、なかなか動けないんだよね…
そもそも、地方移住に「進め方」なんてあるの?
もし進め方があるのなら、それに沿って進めていきたいな。
そして、自分に合った地域で理想の暮らしを実現したい。
このような疑問や悩みに応える記事です。
最初に結論を申し上げると
移住で最初に取り組むべきことは「移住の目的を考えること」です。
移住の目的が決まっていると、このあとの行動を進めやすくなります。
今回は
- 移住の目的を決めるべき理由
- 移住の目的の決め方
- 移住の目的で多いもの
といった内容を、移住コンシェルジュの観点から解説します。
このブログを書いている人:藤本一志
- 岡山県真庭市の移住コンシェルジュ
- 岡山市から真庭市への移住者
- 移住の目的は地域と関わりながら生きる力を磨くこと
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目次
移住はあくまで目的達成のための手段
最初に理解しておいてほしいことは「移住はあくまで目的達成のための手段である」ということです。
たまに「今の環境が合わないからとにかく移住したい」と、移住することが目的になっている人がいます。
移住することが目的だと、移住した時点で目的達成です。
地方(特に田舎)は都会に比べると不便で娯楽も少ないので、移住後の暮らしを描けていないと非常に退屈です。
結局、「環境が合わない」といって、再び移住先を探すことになるでしょう。
あなたは自分や家族にとっての理想の暮らしを手に入れるために、移住という手段を実行するんですよね?
移住を目的にするのではなく
- 移住して何がしたいか
- 移住してどんな暮らしを手に入れたいか
を考えましょう。
移住の目的を決めるメリット
移住の目的を決めるメリットは以下の3つです。
- 積極的に行動できるようになる
- 自分に合う地域を見つけやすくなる
- 移住後の暮らしが充実しやすい
1つずつ解説しますね。
【メリット①】積極的に行動できるようになる
移住の目的が決まると、積極的に行動できるようになります。
自分がこれから何をすれば良いか、具体的な行動が明確になるからです。
例えば「子育て環境の充実」が移住の目的であれば、「自治体の子育て支援を調べる」「移住候補地の子育て情報を集める」といった行動に移ることができます。
目的を決めて、そこまでのプロセスを細分化すると、さらに動きやすくなるでしょう。
【メリット②】自分に合う地域を見つけやすくなる
移住の目的が決まると移住先探しの「軸」が決まるので、自分に合う地域を見つけやすくなります。
「これだけは譲れない」ということがないと、移住先探しでブレてしまいがち。
「ぜひウチに来てください!!」という移住コンシェルジュの熱烈な誘いに負けてしまいます。
確かに良い地域なのかもしれませんが、必ずしも自分に合うとは限りません。
一方で、移住先探しの「軸」があると、その側面から地域を見ることができます。
例えば、「子育て」が移住の目的の場合、「どの地域の子育て環境が自分に合いそうか」と、子育ての視点で地域を見て、比較することができます。
結果、自分の理想を実現できる地域と出会える確率が上がるでしょう。
【メリット③】移住後の暮らしが充実しやすい
正直なところ、移住は理想の暮らしを手に入れる前の準備段階です。
移住した後、暮らしを自らの手で作っていくことこそが、移住の醍醐味です。
そのため、移住の目的が明確だと、移住後も積極的に行動できて、充実した暮らしを手に入れやすくなります。
反対に、移住後にやりたいことや実現したい暮らし像が描けていないと、退屈な毎日を過ごすことになるでしょう。
移住の目的の決め方
僕がおすすめする、移住の目的の決め方を紹介します。
「やりたいこと」と「住みたい環境」をとにかく書き出す
まずは「やりたいこと」と「住みたい環境」をとにかく書き出してください。
「気になっている地域」や「現在の目標」などもOKです。
頭と身体を使って、思いつく限り書き出しましょう。
優先順位を付ける
次に、たくさん出したアイデアに優先順位を付けていきます。
優先順位を付ける理由は、「これだけは譲れないこと」を決めるため。
ほとんどの場合、移住後の暮らしは不便になります。
「あれもこれもやりたい」と思っていても、できない場合がほとんどです。
また、求め過ぎていると条件に合う地域が見つからず、移住先探しにも苦労するでしょう。
そのため
- これだけは譲れない
- できれば実現したい
- 実現できたらラッキー
- これはできなくてもOK
というように、優先順位を決めておきましょう。
移住後の暮らしの充実につながると同時に、移住に向けて動きやすくもなります。
行動と期限を決める
優先順位が決まったら、あとは行動と期限を決めるだけ。
「3年以内に移住したい」「今年中に移住先を絞る」など、具体的な目標を設定しましょう。
実際の移住相談でよく聞く移住の目的
僕が移住相談を受ける中でよく聞く移住の目的は以下の通りです。
- 地方で起業したい
- 自分のスキルを地域に活かしたい
- 自然のあるところで子育てがしたい
- Uターンして地元に貢献したい
- 時間にゆとりのある暮らしをして、家族との時間を増やしたい
20代・30代は起業が、30代・40代は地域活性化や子育て、Uターンが多い傾向ですね。
50代以上になると、セカンドライフや農業、自然など、自然環境や定年後の暮らしを見据えた相談が多いです。
あとは、真庭市ならではの相談として「林業に取り組みたい」といった相談もあります。
移住の目的としてNGなもの
中には、以下のような目的で移住される方もいます。
これは正直おすすめしません。
- 移住ランキングが上位だから
- 補助金がもらえるから
理由を1つずつ解説しますね。
移住ランキングが上位だから
よく雑誌などで「人気の移住地ランキング」なるものがありますね。
あれを参考に移住候補地を選ぶのは良いのですが、「ランキングが高いからその地域に移住しよう」と、鵜呑みにするのはおすすめしません。
理由は以下の通りです。
- 掲載しているメディアによって集計方法が異なる
- 制度や環境面を評価していることが多い反面、地域の雰囲気や住んでいる人の様子が分からない
- 実際に訪れないと分からないことが山ほどある
あくまで「移住者が多いから受け入れる土壌が整っているんだな」程度に考えてください。
補助金がもらえるから
よく「移住してくれたら◯○万円補助します」といった補助金がありますよね。
魅力的に聞こえるかもしれませんが、補助金目当ての移住はNGです。
移住は、引越し代はもちろん、その後の生活も意外とお金がかかります。
それに、都会に比べると不便で娯楽も少なくなるので、特に目的がないと退屈な暮らしを送ることに。
結果、補助金はもらえたけど、前の暮らしの方が良かったという事態に陥ってしまいます。
”補助”金なので、「移住のサポート」と考えておきましょう。
サービスの受け手ではなく、自分から積極的に動く姿勢こそが大切です。
移住の目的を考えるうえで最も重要なこと
移住の目的を決める時は、必ず家族で話し合ってください。
たまに「夫、または妻だけが1人で突っ走って、家族は置き去り。結局移住が上手くいかない」ということがあります。
僕も過去に夫婦の片方だけを現地案内することがありましたが、結局家族の合意が得られず、移住を断念してしまいました。
移住は、新しい土地で新しい生活をスタートさせる、人生のターニングポイントです。
それまでの暮らしとは、住む環境も、関わる人間関係も大きく変わります。
必ず家族との合意をとって、行動に移しましょう。
まとめ:地方に移住したいならまずは目的を決めよう
ということで、移住を考えているけど何から始めたら良いか分からない場合は、まずは移住の目的を考えましょう。
目的が決まらないと、移住後の暮らしが充実しないので。
当たり前ですが、自分で考えて積極的に動いた方が、移住後の暮らしが充実します。
誰かが良い暮らしを用意してくれるわけではありません。
移住は動いたもの勝ちです。
まずは、移住して何を実現したいのか、考えたり、家族と話し合ってみてください。
あなたの移住の参考になれば幸いです!
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