次は情報を集めたいけど、情報収集にはどんな方法があるのだろう?
具体的な移住候補地も決まっていないけど、広く情報を集める方法ってあるのかな?
このような疑問や悩みに答える記事です。
本記事では、以下の内容を、移住コンシェルジュの観点から解説します。
- 移住の情報を集める方法
- 情報収集で調べるべき内容
- 情報収集のポイント
記事の最後には、今回紹介する情報収集の方法の特性をまとめたグラフも掲載しています。
移住の参考になれば幸いです。
このブログを書いている人:藤本一志
- 岡山県真庭市の移住コンシェルジュ
- 岡山市から真庭市への移住者
- 移住前は3年間真庭市に通って情報収集を行った
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どうして情報収集が重要なのか
情報収集が重要な理由は以下の3点です。
- 移住候補地の暮らしぶりをイメージできるから
- 現地訪問の際、集めた情報を元に行動できるから
- 移住候補地を絞り込めるから
情報収集を怠って勢いで移住すると、ほとんどの場合「こんなはずじゃなかった」と、後悔してしまいます。
情報収集は「理想の暮らしを実現できそうか」と考えながら、疑問や不安を取り除いていく作業です。
時間をかけて丁寧に行えば、自分に合う地域を絞り込めるでしょう。
移住の情報収集の方法
移住の情報収集の具体的な方法は以下の7つです。
- 東京・大阪の移住相談窓口
- 移住相談会
- 各自治体のポータルサイト
- 各自治体の窓口
- 雑誌
- SNS
- 移住マッチングサイト
それぞれについて、詳しく解説します。
情報収集の方法①東京・大阪の移住相談窓口
岡山県への移住相談の場合、以下のように東京に3ヶ所、大阪に2ヶ所、移住相談ができる窓口があります。
<東京>
- ふるさと回帰支援センター
- とっとり・おかやま新橋館
- おかやまぐらし相談センター
<大阪>
- 大阪ふるさと暮らし情報センター
- おかやまぐらし相談センター
ふるさと回帰支援センター(東京)
岡山県だけでなく、全国の都道府県への移住相談ができる窓口です。
特徴は以下の3点です。
- 各都道府県の専属スタッフが在中しているので、特定の都道府県への移住相談が可能
- 移住を考え始めたばかりの方向けに「はじめて相談」の窓口がある
- 地方移住に特化したハローワークを併設している
理想の暮らし像が描けていると「それなら◯◯町や△△村が良さそうですね」と、具体的な提案をいただけて、自治体の窓口につないでもらえることもあります。
実際、私が移住コンシェルジュを勤めている岡山県真庭市へも、ふるさと回帰支援センターから移住希望者を案内してもらうことがよくあります。
幅広く情報を集めるにはぴったりの窓口です。
大阪ふるさと暮らし情報センター(大阪)
ふるさと回帰支援センターと同様に、都道府県への移住相談ができる窓口です。
こちらは16府県と数は少なめですが、西日本エリアを中心とした自治体への移住相談が可能。
具体的な話になれば、各市町村の窓口につないてもらえます。
リンク:大阪ふるさと暮らし情報センター
とっとり・おかやま新橋館(東京)
鳥取県と岡山県のアンテナショップですが、2階で移住相談ができます。
移住相談の前後で買い物や食事ができるのが特徴で、暮らしの情報と一緒に、鳥取・岡山の味覚も楽しめます。
リンク:とっとり・おかやま新橋館
おかやまぐらし相談センター(東京・大阪)
岡山県への移住相談に特化した窓口です。
暮らしの情報はもちろん、仕事の情報をたくさん得られるのが特徴。
具体的な求人情報も紹介してもらえます。
また、キャリアカウンセラーによる個別相談も実施しています。
「仕事」の情報を集めたい方におすすめです。
リンク:おかやまぐらし
情報収集の方法②移住相談会
年に数回、東京や大阪で移住相談会が開催されます。
移住相談会には
- 全国の自治体が集まる相談会
- 都道府県単位の相談会
の2種類があります。
どちらも各市町村が移住相談ブースを出展して、移住相談を行います。
就職活動における合同企業説明会みたいなイメージです。
移住相談会に参加するメリットは以下の通りです。
- 各市町村を比較できる
- パンフレットなどの資料がたくさん手に入る
- 自分に合いそうな市町村をピックアップしてくれる
- 移住セミナーも開催している
- 思いがけない出会いがあるかも
最近は、3つ目に挙げた「市町村のマッチング」が増えました。
自分の興味関心など、必要事項を入力すれば、希望に合う市町村をいくつかピックアップしてくれるのです。
また、移住者の中には「担当者の対応が良かったから移住した」「話をきいているうちに引き込まれて、移住を決めた」という方もいます。
このような思いがけない出会いがあるのも、移住相談会の魅力です。
移住相談会の情報は
- 各自治体の移住ポータルサイト
- SNS
- ふるさと回帰支援センターのHP
- 大阪ふるさと暮らし情報センターのHP
などで発信されているので、ぜひチェックしてみてください。
情報収集の方法③各自治体のポータルサイト
市町村が絞れてきたら、各自治体の移住ポータルサイトを見てみましょう。
移住ポータルサイトの特徴は以下の通りです。
- 仕事や住まいなど、移住に関する具体的な情報が手に入る
- 先輩移住者のインタビュー記事や動画を見られる
- 移住支援制度が分かる
ちなみに、真庭市では「COCO真庭」という移住ポータルサイトを運営しています。
真庭で暮らす”人”にフォーカスしているので、ぜひご覧ください。
情報収集の方法④各市町村の窓口
最も詳しい情報収集ができるのが、各市町村の窓口です。
各市町村の移住コンシェルジュが、その地域の暮らしの説明や移住に関する相談に対応してくれます。
最近は多くの自治体がオンライン移住相談に対応しているので、自宅から気軽に相談できます。
あらかじめ質問を用意して、「気になることはすべて聞く」という姿勢で臨みましょう。
ちなみに、私はこのポジションにいます。
岡山県真庭市にオンライン移住相談を申し込んでいただければ、私とお話できるかもしれません。
情報収集の方法⑤雑誌
最近では移住に関する雑誌も出版されていますね。
広く情報を集める場合におすすめ。
具体的には、以下の5つが有名ですね。
- 田舎暮らしの本
- TURNS
- ソトコト
- 口コラ
- あたらしい移住のカタチ
ちなみに、雑誌では「移住ランキング」なるものが掲載されている場合があります。
移住候補地探しの参考にするのが構いませんが、ランキング上位の地域の暮らしがあなたに合うとは限らないので、鵜呑みにするのはやめましょう。
情報収集の方法⑥SNS
SNSで先輩移住者の情報をキャッチするという方法もあります。
リアルな暮らしぶりを知ることができますが、主観的な情報が多いので、鵜呑みにするのはやめましょう。
情報収集の方法⑦移住マッチングサイト
最近ではWebで移住候補地を絞り込める「移住マッチングサイト」というサービスがあります。
「理想の暮らしは描けているけど、具体的な地域はまで絞れていない」という方は試しに使ってみても良いでしょう。
移住マッチングサイトには、以下の5つがあります(2022年12月現在)。
ここまで読んで
と感じている方も多いと思います。
この記事の最後に各手段の特徴をまとめたグラフを掲載しているので、ぜひそのグラフを参考に情報収集を進めてください。
移住の情報収集で調べるべき内容
情報収集の際に聞いておいた方が良いことは以下の5つです。
- 子育て環境
- 地域活動・ご近所付き合い
- 先輩移住者
- 移住の支援制度
- 地域の悪い点・不便な点
それぞれについて詳しく解説します。
子育て環境
ご家族で移住する場合は、子育て環境を調べておきましょう。
地方での子育ては「自然豊かで遊ぶ場所が多い」「待機児童が少ない」といったメリットがあります。
一方で、「選択肢が少ない」という圧倒的なデメリットがあるのが事実。
将来の進路を決める際に、大きく立ち塞がるでしょう。
子育て支援制度も、市町村によってさまざまです。
入念に調べておいてください。
https://maniwa-ijublog.com/parenting-country-real/
地域活動・ご近所付き合い
地方、特に田舎では、自治会や消防団、お祭りなどの地域活動・ご近所付き合いが盛んです。
多くの場合、地域活動・ご近所付き合いはプライベートの時間を割いて行われます。
田舎暮らしでは「みんなで暮らしを作っていく」ことが根底にあるので、今でも大切な風習として受け継がれているのです。
地域活動・ご近所付き合いの頻度は地域によってさまざまなので、気になる方は移住コンシェルジュに聞いてみてください。
先輩移住者の有無
先輩移住者がいるかどうかも、重要なポイントです。
先輩移住者が多い地域ほど、移住者を受け入れる体制が整っているからです。
また、先輩移住者は、あなたが移住を進めるうえで心強い味方となってくれます。
良い関係性を築ければ、移住に関する相談に乗ってもらえるでしょう。
逆に移住者がいない地域は、閉鎖的で、あまり受け入れてもらえない可能性があります。
移住の支援制度
移住の支援制度もチェックしておきましょう。
移住の支援制度には
- 移住(引越し)に関する補助金
- 住まいの取得・改修に関する補助金
- 起業・就農に関する補助金
- 子育て・結婚に関する補助金
などがあります。
「各市町村の移住ポータルサイトで調べる」「移住コンシェルジュに聞く」といった方法で調べましょう。
地域の悪い点・不便な点
最も重要なポイントは、地域の悪い点・不便な点を聞くことです。
地方での暮らし、特に田舎暮らしは、都会と比べると不便な点が多くあります。
例えば
- 夜お店が閉まるのが早い
- 娯楽施設が少ない
- 公共交通機関の便数が少ない
などです。
暮らしていると慣れてしまいますが、事前に知っておくと「思っていたのと違った」というギャップを防げます。
必ず移住相談の際に聞いておきましょう。
ちなみに、私の経験上、移住相談の際に以下の2点を提案してくれる移住コンシェルジュは信頼度高めです。
- 悪い点・不便な点に加え、その対策もきっちり答えてくれる
- 「自分の地域より他の地域が合いそう」と感じたら、他の市町村を紹介してくれる
情報収集のポイント
情報収集の際は、以下の3点を意識しましょう。
- さまざまな情報ソースを活用する
- 事前に質問を整理しておく
- 情報の取捨選択をする
それぞれについて詳しく解説します。
さまざまな情報ソースを活用する
さまざまな情報ソースに触れることで、「本当に信頼できる情報か」という点が明らかとなります。
Webや雑誌はもちろんですが、さまざまな人の話を聞いて、情報の信頼度を高めていきましょう。
事前に質問を整理しておく
移住相談会やオンライン移住相談などを利用する場合は、事前に質問を整理しておきましょう。
質問を考えておくメリットは以下の通りです。
- 自分の頭の中を整理できる
- 多くの情報を収集できる
- 相手(移住コンシェルジュ、先輩移住者など)とスムーズに関係性を構築できる
正直、前もって質問を考えてくれているのは、移住コンシェルジュにとっても有難いことなんですよね。
理由は「必要な情報を的確に提供できる」から。
事前に質問を考えておくと、双方にメリットがあります。
情報の取捨選択をする
集めた情報は鵜呑みにせず、取捨選択しましょう。
必要な情報のみに整理できれば、判断を下す際に役立つからです。
「仕事」「住まい」「子育て」など、カテゴリーに分けておくとすぐに確認できるのでおすすめです。
まとめ:移住の情報収集は時間をかけて多面的に行うのがポイント
「移住のステップ2:情報収集」について解説しました。
最後に、今回紹介した情報収集の方法の特性をグラフにまとめたので、ぜひ参考にしてください。
最後にもう一度、移住に関する情報収集の方法をまとめておきます。
- 東京・大阪の移住相談窓口
- 移住相談会
- 各自治体のポータルサイト
- 各自治体の窓口
- 雑誌
- SNS
- 移住マッチングサイト
「どこに行ったら良いか分からない」という場合は、まずは東京・大阪の移住相談窓口か、移住相談会に行ってみてください。
素敵な移住候補地に出会えるはずです。
それで移住候補地が絞れてきたら、各市町村の窓口などで、具体的なお話を聞いてみてください。
時間をかけて丁寧な情報収集ができていると、現地訪問や移住先を決定する際に非常に役に立ちます。