岡山県真庭市の移住コンシェルジュ、フジモトです。
先日、移住希望者さんを案内していたときのこと。



田舎ではメガバンクが使えない。
完全に盲点でした。
そこで今回は、田舎の銀行事情について解説します。
最初に結論を申し上げると
田舎では「ゆうちょ銀行」が最強!
田舎に移住するなら、「ゆうちょ銀行」で口座を開設するのがおすすめ。
です!
その理由について掘り下げていきます。
田舎への移住を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
このブログを書いている人
- 岡山県真庭市の移住コンシェルジュ
- 岡山市→真庭市の移住者(県内移住なので銀行口座は盲点でした)
- 使っている銀行は「ゆうちょ」と「楽天」
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目次
田舎にはメガバンクの店舗はない
まずは、田舎のメガバンク事情をまとめておきます。
3大メガバンクとゆうちょ銀行の支店数比較
以下の表は、3大メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)と、ゆうちょ銀行の店舗数を比較したものです。
銀行名 | 店舗数 |
三菱UFJ銀行 | 519(支店等) ※2021年3月現在 |
三井住友銀行 | 453(出張所・代理店・インターネット支店等を除く、公務部等を含む) ※2021年9月30日現在 |
みずほ銀行 | 463 ※2021年6月30日現在 |
ゆうちょ銀行 | 23,764 ※2022年2月末現在 |
銀行ごとに集計方法が違うとはいえ、ゆうちょ銀行が圧倒的です。
また、3大メガバンクが都市圏に集中しているのに対し、ゆうちょ銀行は全国に満遍なく散らばっています。
岡山県における3大メガバンクの店舗数
では、岡山県内の3大メガバンクとゆうちょ銀行の店舗数はどうなっているのでしょうか?
ずっと岡山県で暮らしてきた感覚からすると、3大メガバンクは少ない印象ですが・・・。
結果は以下のようになりました。
銀行名 | 店舗数 |
三菱UFJ銀行 | 2 (いずれも岡山市) |
三井住友銀行 | 1 (岡山市) |
みずほ銀行 | 2 (岡山市と倉敷市に1店舗ずつ) |
ゆうちょ銀行 | 512 ※2020年3月末現在 |
メガバンク、全然ないですね・・・。
みずほ銀行のATMは岡山市中心部に数か所ありましたが、本当に”限られたエリアだけのもの”。
コンビニATMは使えるものの、手数料がかかり、通帳記入も出来ないなど不便。
一方のゆうちょ銀行は圧倒的。
桁が2つも違います。
田舎の銀行事情
次に田舎の銀行事情を、真庭市を例に解説します。
真庭市の銀行一覧
真庭市は岡山県北部に位置する、人口約44,000人の町です。
”田舎”なので、3大メガバンクの支店は当然ありません。
真庭市にある銀行(信用金庫含む)とその店舗数は以下の通りです。
銀行・信用金庫名 | 店舗数 |
中国銀行 | 5 |
トマト銀行 | 2 |
JA晴れの国岡山 | 7 ※ATMを含めると16カ所 |
備北信用金庫 | 1 |
津山信用金庫 | 3 |
倉吉信用金庫 | 1 |
「中国銀行」は中国地方に広く展開している銀行、「トマト銀行」は岡山県内の銀行です。
岡山県に暮らしていると、よく見かけるのはこの2つの銀行です。
真庭市内にも複数店舗ありますね。
店舗数が多いのはJA晴れの国岡山。
旧町村の中心部に1店舗ずつある感じです(旧中和村を除く)。
ATMも多く、割と広域をカバーしています。
僕のTwitterに寄せられたコメントによると、真庭市内でも賃貸契約などは「JAバンクのみ」のところもあるようです。
また、山間部ではJAバンクの口座を持っている人が多いというコメントもありました。
農業をする人・山間部に移住する人は、お世話になることがあるかもしれませんね!
真庭市の郵便局
一方で、真庭市内にある郵便局のうち、ATMがあるものは全部で21!
なんとゆうちょ以外の銀行と信用金庫を合わせた数より多いではありませんか!
1つの市単位で見ても、ゆうちょ銀行は圧倒的でした。
ゆうちょ銀行の強み

ここまでで「ゆうちょ銀行は支店数が多くて便利」ということが分かりました。
改めて、ゆうちょ銀行の強みをまとめておきます。
支店数が多い=カバーできるエリアが広い
まず、支店数が多いことのメリットを詳しく解説しておきます。
支店数が多いと、当然ながらカバーできるエリアが広がります。
これは、田舎において非常に大きな意味を持ちます。
正直、同じ市内といっても、数店舗程度では不便なのが現状です。
真庭市は南北に60km、東西に30kmの広い町。
そのため、数店舗ある程度では全エリアをカバーできません。
「最寄りのATMまで車で1時間」なんてこともあり得ます。
一方で、ゆうちょ銀行のように20ヶ所程度あれば、大体どのエリアもカバーしています。
どれだけ離れていても、30分以内にアクセスできるでしょう。
この傾向は、全国のどの田舎でも大体同じでしょう。
町や村の中心部に銀行はなくても、郵便局ならあるという場所がほとんどです。
何より、店舗数23,764がそれを物語っています。
ゆうちょ銀行は、多くの田舎で”最も近い銀行”です。
公共料金を引き落とせる
ゆうちょ銀行は、市税や水道料金など、公共料金の引き落とし口座としても使えます。
例えば真庭市の場合、公共料金の引き落としが可能なのは、先ほど挙げた地方銀行とゆうちょ銀行の7つ。
3大メガバンクやネットバンクでは引き落とせません。
支店数の多さ+機能性。
それが、ゆうちょ銀行が田舎で最強の理由です。
(参考)公金取扱窓口(岡山県真庭市)
信用金庫の注意点

真庭市の銀行を紹介したときに「○○信用金庫」というものがありましたね。
信用金庫とは、”地域の人々が利用者・会員となって、地域の繁栄のための相互扶助を目的とした共同組織の金融機関”です。
会員(組合員)資格は、以下のように規定されています。
- 地区内に住所または居所を有する者
- 地区内に事業所を有する者
- 地区内において勤労に従事する者
- 地区内に事業所を有する者の役員
- 地区内に転居することが確実と見込まれる者
引用:信用金庫と銀行・信用組合の違い(一般社団法人 全国信用金庫協会)
「地区内に転居することが確実と見込まれる者」とありますが、こちらのブログでは移住前に口座を開設できず、困ったようです。
>>移住の盲点!銀行口座に注意せよ(群馬に移住してみた)
僕も信用金庫の口座を持っていないので、移住前に確実に口座開設できるかはわかりません。
「会社の給与受取口座で必要」などの理由がない限りは、あまり考えない方がよさそうですね。
まとめ:地方移住の際はゆうちょ銀行の口座開設をお忘れなく
改めて、今回の結論は以下の通りです。
田舎では「ゆうちょ銀行」が最強!
田舎に移住するなら、「ゆうちょ銀行」で口座を開設するのがおすすめ。
ゆうちょ銀行は「支店数が多い」「公共料金を引き落とせる」という2点から、田舎では最強の銀行です。
もし田舎への移住を考えている方で「まだゆうちょ銀行の口座を持っていない」という方は、ゆうちょ銀行の口座を開設しましょう。
加えて、貯蓄などの目的でネットバンクの口座もあるとなお良しです。
移住を進める際の盲点になりやすいので、注意してくださいね。

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